最大1×128分岐のPONシステム測定に対応
FTTHサービスの多くは、1本の光ファイバ信号を複数に分岐するPONシステムが採用されています。
PONシステムでは、短い区間でもスプリッタの分岐による一回線あたりの光の減衰が大きいことから、スプリッタ後の測定波形はノイズの
影響を受けやすくなります。この場合、障害点の検出や損失測定が困難になります。
1 × 32分岐、1× 64分岐など分岐数の多いPONシステムでは、なおさら測定が困難になります。Wide Rangeモードを搭載した
MT9082A2/MT9082B2では最大1× 64分岐、MT9082C2では最大1× 128分岐のPONシステムを全区間1回の測定で解析できます。
しかも、100nsや500nsの短パルスで測定できるため、光ファイバの短いスプリッタ間の正確な距離や故障も判別できます(下図参照)。
MT9082B2 Wide Rangeモードにて、PONシステムの下流から測定しています。
パルス幅100ns、測定時間60秒にて。ただし、デッドゾーン性能が標準モードに比べて劣化します。
作業者にやさしいさまざまな操作機能
光ファイバの施工・保守時には、損失測定や反射減衰量測定を行います。また、光ファイバの状態を目視でチェックするために
可視光源やファイバスコープを使用します。これらの作業をスムーズに実施するために、MT9082シリーズ アクセスマスタでは作業者にやさしい
さまざまな操作機能を搭載しています。
反射減衰量の測定が容易
コネクタ接続の反射減衰量を測定する場合、反射の立ち上り付 近に1つのマーカを設定するだけで測定できます。
複数のマーカ を設定する必要がありません。
光パルス試験と可視光源の同時使用で、作業効率がアップ
光パルス試験を実施しながら、一方で可視光源を使用した心線対照および目視試験を実施できます。
光パルス試験画面上で、ショートカットキーを使用して可視光源を操作できるので、どの画面にいても可視光源を制御できます。
損失測定と反射減衰量測定が容易
損失測定、反射減衰量測定、および距離測定は、複数のマーカを使用します。複数のマーカのうち2つのみ使用すれば、2点間測定として
解析できます。また、接続ポイント付近にカーソルを合わせて自動配置ボタンを押すと、適した位置にマーカが自動配置されます。
接続損失や反射減衰量が確認できます。
ファイバスコープで光コネクタ端面のキズと汚れをチェック
光コネクタ端面のキズや汚れが原因で、大きな反射や損失が生じたり、ときにはコネクタ端面の焼損などの事故につながることがあります。
ファイバスコープ(オプション)をMT9082A2/B2/C2にUSB接続すると、光コネクタ端面の様子がディスプレイ上にリアルタイム表示されます。
伝送系で使われる光コネクタや、測定器の光コネクタチェックにも活躍します。